短期間で検証、生成AIを活用した会話API(MVP開発)
この記事は KINTOテクノロジーズアドベントカレンダー2024 の7日目の記事です🎅🎄
はじめに
こんにちは!
CloudInfrastructure G (Osaka Tech Lab) の井木です。
今回は、Osaka Tech LabのメンバーでMVP開発手法を用いて生成AIを活用した会話APIを作成したことについてい話したいと思います。
ちなみにMVP(Minimum Viable Product)開発とは
最小限の機能を備えたものをまず作成して、ユーザ ( 今回だと発案者のPdM ) のフィードバックを受けながら検証改善を進めていく手法です。
今回のざっくりとした要件に対して非常に効率的な開発手法だと思っています。
作成しようと思ったきっかけ
至極当然な理由です。
KINTOテクノロジーズは、東京、名古屋、大阪 (Osaka Tech Lab) に拠点がありますが、社員の8~9割近く東京に偏っています。
また、拠点ごとで担当を分けているわけではないため、東京のプロジェクトにそれぞれ参加して仕事を行っています。
この状況はよくある状況で、問題があるわけではないですが
大阪メンバーは他の拠点に比べて仲が非常にいいです!(自己申告)
そうなると、大阪メンバーだけでやりたいよねとなるのは当たり前ですね。
そのタイミングで、生成AIを活用した会話が成り立つのかを考えているPdMとの出会いは必然です。
テーマ
今回は、生成AIを活用した会話が成り立つのかどうかの仮説をMVP開発で検証することにしました。
会話といってもいろいろあり、接客対応も上司の報告も会話になります。
緊張したかたい会話ではなく、家族、友人と話すような「自然な安心した会話ができるのか」を焦点に充てています。
とりあえずできたもの
全体構成
※会話にロボットがいたほうがいいとの判断からユカイ工学様の市販ロボット (BOCCO emo) を利用
Azure構成図
作成するにあたり考慮した点
時間
今回のゴールは、生成AIを活用した会話が成り立つのかをテーマとしましたが
時間と人をかけてできたとしてもそれは、もう生成AIを利用した会話が世の中にあるのでそれはできるでしょうになります。
また今回については、会話という人は簡単にやっているけど実は考えると非常に奥深いテーマとなっており、
やりたいことなどが山ほど出てくるテーマとなっています。そのため時間があればいくらでもできるものです。
MVPに時間をかけて作成してもそれはMVPの価値はないと考え、今回は決めた時間を超えない前提で進めました。
使用した時間
- 要件検討/MVP作成
- 2 Day
- フィードバックを受けながら検証改善
- 15 hour(Max)
実際に何をやったか
要件検討/MVP作成
今回のMVP開発における環境は決めていなかったのですが、生成AIを活用したシステムをどのように作ればいいかも知見がほとんどない状態でした。
このままだと「自然な安心した会話ができるのか」のテーマを検証する前に生成AIのシステムをどのように作ればいいかからの検証からスタートしなければいけないところでしたが
生成AIのシステムの知見はAzure Light-upのプログラムを提供しているZENARCHITECTS様の協力を受け、自分たちは今回のテーマに集中できる状態を作り上げています。
ZENARCHITECTS様には、生成AIシステム構築の伴走だけではなく
今回ざっくりとしたテーマから生成AIを利用するために気を付けたほうがいい点なども実経験からのアイデアをいただき、
2日間でMVPを完成することろまで引っ張っていただいております。
フィードバックを受けながら検証改善
実際に利用してみたコメントを受け、開発するメンバーで話し合い改善内容を決定。
現在の場所から会話をする機能を追加したり、カフェばかり話すロボットを直すためプロンプトとか
気が付いたところをフィードバックしてもらうサイクルを1カ月間 (15h) を利用して実施しまいた。
現在の場所から会話する機能の検証には、場所情報を変えながらオフィスで検証するのではなく、本当に移動しながらの検証も実施。
車のサブスクを提供するKINTOならではの、車上でフィードバックを受けながらデプロイを行うなどのリアルタイムでのアップデートも
内製ならできる対応です!(こんな感じで検証改善を繰り返しました!)
さいごに
今回作成した生成AIを活用した会話APIについては、現在社内で将来性について検証中となります。
将来かかると想定されるコストに対して、価値が上回ったらさらに開発を進める予定です。
だた、もし時期早々の判断になって継続開発が中止となる場合もあります。
しかし、たとえ継続がなくても今回確認した結果と、新しい分野(生成AIシステムのAzure開発)の経験という成果が残ります。
その成果は、既存システムへのフィードバックにいかせたり、新たなアイデア創出の糧になるものです。
今回は、たとえ継続がなくても失敗ではないと考えます。失敗しないMVP開発を行うにあたり、常に前進して
イノベーション・サイクルを回して行ける環境を作っていけると考えます。
今後ともMVPでのチャレンジ自体は進めていきたいと思います!
また、もう少し詳しく内容を知りたい方は、ZENARCHITECTS様の事例紹介に記載されておりますのでそちらをご覧くださいませ
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