AI画像編集ツール徹底比較!どれが一番自然? Google・OpenAI・ByteDanceの最新モデルを検証【2025秋】

AI画像編集ツール徹底比較!どれが一番自然? Google・OpenAI・ByteDanceの最新モデルを検証【2025秋】
はじめに
2025年10月24日(金)、弊社の大阪テックラボにてCO-LAB Tech Night vol.4に発表者として参加してきました。「gpt-image-1 Gemini 2.5 Flash Image Seedream4.0の一貫性を検証」と題しまして、その時に発表した内容の一部をこちらでも共有させていただきたいと思います。
内容としてはOpenAI、Google、ByteDanceが提供する画像生成・編集機能を使って同じお題で画像編集を行い、どの様な出力結果になるのかを検証するといったものになります。一部以前にこちらのテックブログでも披露した内容と重なりますが、新たにSeedream4.0も加えて改めて出力結果を検証しております。
どのツールがいいのかなと悩んでいる方はぜひ参考にしていただければと思います。
改めて、gpt-image-1とは?
こちらはOpenAIが2025年3月に発表し、GPT-4oに標準搭載された画像生成・編集が可能な機能です。APIなどでは「gpt-image-1」というモデル名で参照されることもあります。
input_fidelityというパラメータが提供されており、「high」に設定することで編集時の被写体やキャラクターの一貫性を格段に上がると話題になりました。参照機能なし、インペイント機能あり。
Gemini 2.5 Flash Imageとは?
通称Nano Bananaと呼ばれ被写体やキャラクターの一貫性を維持する能力に特化してチューニングされていると言われています。発表当初はその性能の高さにSNSで非常に話題になりました。提供開始は2025年8月。参照機能あり、インペイント機能なし。
Seedream4.0とは?
特徴としては4K出力という巨大な画像が出力可能で、スピードも速いことからプロの商用ワークフローにも耐えうると言われています。こちらも被写体やキャラクターの一貫性の高さがSNSなどで話題に上りました。2025年9月に提供開始されました。参照機能あり、インペイント機能あり。
AIの弱点:被写体やキャラクターの一貫性の維持
画像の一部分だけを編集したい場合においても、画像全体が生成し直されてしまうことから一貫性を保つことが難しく、生成を繰り返しているうちに元の画像から徐々に見た目が変化してしまうことが起こりますが、そうした「弱点」は現在克服されつつあります。
というわけで、これら3つのツールの出力画像を比較検証してみたいと思います。
ちなみに、Gemini2.5 Flash Image、Seedream4.0に関しては参照機能(別の画像を参考に元の画像を変更する機能)を使用しておりますが、gpt-image-1は参照機能がないので、元の画像に被写体を重ねるといった方法で編集を行なっております。ですので、プロンプトはなるべく同じ内容にしつつもgpt-image-1は若干違う内容で行いました。
また、平均10枚前後を出力してその中で最も良好な結果を示した出力を掲載しています。
お題01:空白のラベルに文字を記載する
空白のラベルに商品名を記載するというお題です。

出力結果の比較
gpt-image-1

文字の太さにばらつきがありますが、破綻は見られませんでした。全体的に一貫性が保たれています。
Gemini2.5 Flash Image

文字の太さ、大きさも問題なく、特に破綻は見られませんでした。全体的に一貫性が保たれています。
Seedream4.0

文字の太さ、大きさも問題なく、特に破綻は見られませんでした。全体的に一貫性が保たれています。ちなみにこちらのみセリフ体ですね。
お題02:透明な花瓶追加
右下の空間に透明な花瓶を追加してもらうというお題です。

出力結果の比較
gpt-image-1

花瓶の配置、角度、光の透過具合など特に違和感なく出力されています。菜の花と花瓶についても一貫性が保たれています。
Gemini2.5 Flash Image

こちらも花瓶の配置、角度、光の透過具合など特に違和感なく出力されています。菜の花と花瓶についてはこちらも一貫性が保たれています。
Seedream4.0

花瓶の配置はちょっと遠くになってしまい花瓶の一部が切れてしまっていますが、角度、光の透過具合など特に違和感なく出力されています。菜の花と花瓶についてはこちらも一貫性が保たれています。
お題03:家族を車の後部座席に座らせる
家族写真に映っている人々を車の後部座席に座っている様に編集するというお題です。
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出力結果の比較
gpt-image-1

顔の一貫性は維持されていないようです。そして全体的にやや黄色味がかってしまっています。ただ人物とシートの大きさのバランスはいいと思います。
Gemini2.5 Flash Image

こちら、12枚生成しましたが破綻なく出力されることはありませんでした。またシートに対して人物が小さいです。ただし顔の一貫性についてはかなり維持されています。
Seedream4.0

こちらはシートに対して人物がやや小さい気がします。しかし顔の一貫性はまあまあ保たれている気がします。
お題04:男女をソファに座らせる
別々の画像の男女を仲良くソファに座っている様に編集するというお題です。
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出力結果の比較
gpt-image-1

構図が被写体により過ぎています。そして今回も顔の一貫性は保たれていないようです。
Gemini2.5 Flash Image

一見よさそうなのですが、ソファに対して人物が小さいようです。
Seedream4.0

こちらは構図、ソファと人物の大きさのバランス、顔の一貫性、いずれも問題ないようです。
お題05:スーツ姿の男性をバイクに跨らせる
スーツ姿の男性をバイクに跨らせるというお題です。
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出力結果の比較
gpt-image-1

またもや構図が被写体により過ぎています。そして顔のAI感が強いです。バイクのディテールに対する一貫性は一部維持されていない様です。
Gemini2.5 Flash Image

全体的なバランスが良いです。また人物の顔、スーツの柄、バイクのディテールに対して一貫性が維持されています。
Seedream4.0

夕焼けが強く出てしまっています。そして人物がバイクに対してやや大きいですね。
お題06:雑誌のタイトルを日本語へ変更する
雑誌のタイトルを日本語へ変更するというお題です。

出力結果の比較
gpt-image-1

タイトルに関しては漢字もひらがな(やや太い?)も問題ないかなといったところでしょうか。タイトル以外の細かい部分は完全に破綻しています。そして全体的な色味が黄色っぽくなっている感じがします。
Gemini2.5 Flash Image

こちらはタイトル、細かい見出しは全く日本語になっておりませんが、それ以外の一貫性は完全に維持されているようです。
Seedream4.0

こちらは日本語は成立していますが、ひらがなが太字になってしまっています。細かい文字も他と同じく日本語の体(てい)をなしていません。また、腕時計もなくなってしまっていますし、袖も短くなってしまっております。
お題07:真上からのアングルに変更
真横から撮影された花瓶に入ったひまわりを真上からのアングルに変更するというお題です。

出力結果の比較
gpt-image-1

アングルは真上からになっていますが、花が不自然に整列されてしまっています。
Gemini2.5 Flash Image

アングルはやや斜め上からですが、花の配置や高さなど元の画像からの一貫性が非常に高く感じます。
Seedream4.0

こちらも同じくアングルはやや斜め上からですが、花の配置など一貫性が高く感じます。ただし、中央の奥にある花の高さは明らかに違ってしまっているようです。
お題08:男性の髪型をイラストに合わせて変更
男性の髪型をイラストの髪型に合わせて変更し、4枚並べて出力するというお題です。

出力結果の比較
gpt-image-1

一見悪くないのですが、元の画像と比べると顔の皮膚の感じがのっぺりとしており、ほくろなどが消えてしまっています。
Gemini2.5 Flash Image

全てではないですがほくろなどが維持されていたりなど、顔の一貫性は高く感じますが、色が変わってしまっているなど髪型の再現度は低く感じます。
Seedream4.0

今まで高い一貫性を見せてきたSeedream4.0ですが、髪型に関しては完全に指示に背く結果となってしまっているようです。出力結果の中には髪型が長髪化してしまうなど、指示から大きく外れるものも見られました。
この様に比較検証を行なってみると、それぞれの癖などが分かってくるので非常に興味深いと感じました。ただしこの様に各社ごとのバラツキや傾向など今は顕著に見えておりますが、すぐにその差も分からないくらいに精度を上げてくるのではないかと思います。
最後に安全な画像生成・編集について
この様に画像編集を簡単に行える様になってきましたが、簡単であるがゆえに意図せずとも間違った使い方をしてしまう可能性があります。
- 著作権を侵害する様なアウトプットをしない
- 生成の過程で著作権を侵害する恐れのあるものを参照しない
こういったことはもちろんのこと、
- 未成年者など社会的立場の弱い人々に配慮する
- 差別や侮辱といった暴力から他者の尊厳を守る
- ディープフェイクなどによる誤情報の拡散をしない
画像生成・編集を行う際には、この様な配慮も忘れないことを心がけたいと思っております。
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