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2025年の振り返りと2026年の展望:Agenticな未来へ

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KINTOテクノロジーズ(KTC)の景山です! 年末恒例となりますが、2025年の振り返りと、来る2026年の展望について書きたいと思います。

2025年の振り返り:実装とカルチャーへの定着

2025年の年初、私は「AIファースト」と「リリースファースト(最短リリース)」という2つのテーマを掲げました。

https://blog.kinto-technologies.com/posts/2024-12-25-LookBack2024/

1. AIファースト:実装の年

世の中的にも生成AIの実装が当たり前となった2025年、KTCでも以下の3点を推進してきました。

  • すべてのプロダクトへのAIインテグレート
  • AIプロダクトを多く開発する
  • 販売店やトヨタグループにおけるAI活用のドライバーとなる

この1年で、社員のみなさんのマインドは劇的に変わりました。私の想像を超えるスピードで変化が進み、KTCがグループ内でもAI活用の先頭集団にいられたのは、みなさんの真剣な取り組みのおかげです。本当にありがとうございました!

2. リリースファースト:カルチャーへの浸透

こちらはテクニカルな施策というよりも、「プロダクト開発の文化」として組織に深く根付きつつあります。「何を作るか」だけでなく「いかに速く届けるか」。この意識が、私の想定を軽々と飛び越え、みなさんの手によって現場の当たり前になりつつあることに頼もしさを感じています。

2026年の展望:自律と拡張の年

テクノロジー業界の潮流は、「対話するAI」から「行動するAI」へと急速にシフトしています。

この波を捉えるために、2026年は以下の2つのファーストに注力します。

1. Agentファースト(Agentic AI)

2025年までのAIは、人間が指示を出して答えをもらう「賢いチャットボット」が主流でした。しかし、昨今の技術トレンドは、複雑な推論を行い、自律的にタスクを完遂する「AI Agent」へと完全に移行しています。

これまでのAI活用は「個人の作業補助」に留まりがちで、組織全体の効率化には限界がありました。しかし、Agentは違います。抽象的な目的を与えれば、AI自らがタスクを分解し、ツールを操作し、人間のようにアクションを実行します。

KTCでも一部の部署でAgent活用が始まっていますが、2026年はこれを全社展開します。

  • CX変革:Web/App上で、コンシェルジュのように振る舞うAI
  • Ops変革:運用・業務プロセスを自律的に回すAI
  • Sales変革:クルマの販売プロセスそのものを再発明するAI

世の中が「AIを使う」から「AIに任せる」へと変わる今、全部署でAgentを生み出し、組織の生産性を爆発的に高めていきましょう。

2. AIエンジニアリングファースト(AI-Native Dev)

ソフトウェア開発の世界では今、GitHub Copilot WorkspaceやKiro、Cursor、Claude CodeのようなAIネイティブな開発環境が標準になりつつあります。「コードを書く」という行為そのものの定義が変わろうとしているのです。

この変化は、これまでの技術革新とは比較にならないスピードで進んでいます。古いやり方に固執すれば、あっという間に陳腐化します。しかし逆に言えば、「AIエンジニアリング」を武器にすれば、職種の壁を超えられるということです。

企画、要件定義、設計、実装。AIが実装をサポートしてくれる今、PdMやPjMといった職種の方々も、従来はエンジニア領域とされていた仕事まで拡張できるチャンスです。会社は最新の武器(ツール・環境)を惜しみなく提供します。一人ひとりが「AIネイティブ」な視点でプロセスを再構築し、開発のあり方を抜本的に変えていきましょう。

KTCの揺るぎない「基本的価値」

技術トレンドがいかに変わろうとも、KTCの競争力の根幹となる価値観は変わりません。

  • インテンシティ(MoveFast・OwnerShip)
  • リリースファースト
  • ユーザーファースト

これらの価値はKTCの各人により構成され、KTCが変化の激しい時代を生き抜くための基礎力です。会社としても支援しますが、何よりみなさん自身の実践にかかっています。引き続き、徹底していきましょう。

KTCの強み、優位性:Vertical AIへの挑戦

汎用的なAIモデルは一般化し、世界中の誰もが使えるようになりました。では、KTCはどこで勝つのか。それは「ドメイン特化(Vertical)戦略」です。

  • AI (Agent)
  • クラウド
  • ドメイン知識 & グロースノウハウ

AI×クラウドの技術力は前提条件です。ここは進化が速く、常に最先端をキャッチアップし続ける危機感が必要です。 その上で、我々には「トヨタグループのビジネス資産」があります。コネクティッドデータ、車両販売の知見、リアルな顧客接点。これらは他社が簡単に模倣できない資産です。

「AI×クラウド」というグローバルな武器で、「モビリティ」という独自の領域を深掘りする。業務知識を蓄え、それをAIで価値に変換するサイクルを回すことこそが、KTCだけの強みになります。

最後に

2026年は、技術の進化がさらに加速し、社会実装のフェーズも一段階上がります。変化を恐れず、むしろその先頭に立つ気概を持って、一人ひとりがアップデートしていきましょう!

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