KINTOテクノロジーズでのカイゼン事例とカイゼンマインドについて
はじめに
はじめまして。
KINTOテクノロジーズ 開発支援部所属で、グローバル開発部のアシスタントを担当している三浦です。
普段はオフィス回り、グローバル開発部のツール手配などを含めて、メンバーが仕事をしやすいような環境を整えるお手伝いや、問い合わせ等の対応をしています。
最近のマイブームは、推し活!1年限定で活動中の某バンドをあちこちへ追いかけ応援しています!
さて、事務回りの細々とした作業が多いなか、だからこそ日々少しでも業務改善をしていくぞと考えています。本記事ではKINTOテクノロジーズで実践してきた業務改善について紹介します!
これまでの「カイゼン」について
トヨタグループであるKINTOテクノロジーズ社内では改善ではなく「カイゼン/Kaizen」というワードがよく使われています。その定義は以下です🔻
カイゼンとは、作業や業務の中にあるムダを排除し、より価値が高いものだけを行えるように、作業や業務のやり方を変える活動を行うことを指します。[1]
入社してからこれまでに、以下のようなカイゼン活動を行ってきました。
[1] メーリングリストの棚卸しと管理方法を変更
[2] セキュリティカードの貸出管理台帳と承認ルートの変更
[3] テスト端末の管理
[4] 置き傘用の名札作成
ここからは、きっかけ・背景、実施した内容と効果についてです。
[1] メーリングリストの棚卸しと管理方法変更について 📧
入社1か月目の事、ミーティングのメンバー招集をする際に、メーリングリストの登録者が分からない…というのが始まりでした。
私自身、開発支援部に所属していますが、開発支援部では部内で使用するメーリングリストの登録者一覧があったのに、グローバル開発部にはない!!
ならば同じように作ってみようと考えました。
対象のメーリングリスト自体がわからないので、メーリングリストを抽出することからはじめましたが、なんと使用中のメーリングリストが94個も!?ホントに使っているの??という疑問から、棚卸を実施することに。
まずは見様見真似、開発支援部で使っているメーリングリスト一覧のExcelをもとに
縦(Y):登録メンバー、横(X):メーリングリスト、登録者:●で表にしました。
メーリングリスト一覧(目隠しだらけで失礼します🤣)
この表を各チームリーダーに確認してもらい、管理者の設置・用途の明記・登録メンバー確認という形で棚卸を実施しました。
メーリングリスト一覧は誰でも閲覧することが出来るように、クラウドストレージのBOXで共有し、内容変更依頼はJIRAチケット起票として、リストが陳腐化しないようにデータ更新の権限は私だけに付与しました。
一覧にしているので登録者や種類などの確認が容易になるとともに、グローバル開発部のメンバー全員がメーリングリストは自動更新ではない、という認識を持つことができたと思います。
また、全メーリングリストを見える化したことで、似たような用途で重複作成になっていないか確認できるという効果もありました。開発支援部に所属しながらグローバル開発部のサポートをしていたからこそできたヨコテン(横展開)でした。
[2] セキュリティカードの貸出管理台帳と承認ルートの変更 について
神保町オフィスに週2日以上出社する外部ベンダーの方には、オフィスのセキュリティカードをお渡しすることになっています。こちらも単純なことですが、これまで履歴が残らない仕様だったExcelを履歴管理できるように変更し、さらに、未使用のセキュリティカードがわかるように変更しました。
条件付き書式と関数を使って、未使用カードしか選択が出来ないようにしています。
これにより、使用者情報の誤削除もなく、棚卸もしやすくなりました。
自動で枚数や空きカード番号を見えるようにしました
承認ルート変更については、私が開発支援部の所属のため、これまではセキュリティカードの交付依頼を受けても、グローバル開発部のメンバーに代理で申請をしてもらわないと、正しい承認ルートで起票できませんでした。
この変わった習慣が全く実務に沿っていなかったため、「このおかしなフローは変えた方が良いのでは?」と考え、主管する部署へ相談しました。その後、二部署の兼務という役割・体系の整理を行い、私の申請の際には開発支援部とグローバル開発部の承認ルートを選択できるように変更しました。
これにより、以前まで代理で対応してもらっていた方のリソースや個別調整の必要がなくなりました ✨
[3] テスト端末の管理 について 📱
これまでシステム開発時に使用するスマートフォン等のテスト・検証端末は、Confluenceの表で管理していたのですが、誰が使用しているか所在が一目でわかりづらく、その表自体が更新されないまま、ある特定の端末などは個人管理となっているケースもありました。
そもそも、テスト端末の使用状況がわからないので、確認せずに追加購入しようとする未遂事件が発生したのですが、そのころ、会社で購入した書籍をJIRAで一括管理することになった事を知り、書籍管理と同じようなことが出来ないかと考えました。
こちらもJIRA化するタイミングで棚卸を行ったのですが、紛失していないか、壊れてはいないか、本当に使っているのかがよく見えました。(実際にパスワード不明でロックかかったままなどもありました🔒)
テスト端末は日常的に使用しているため、棚卸と同時進行で現物を確認し、パスワード設定や、端末自体の写真をJIRAに掲載することで、機種名だけではわかりにくかった点も改善されたと思います。
管理をJIRA化したことで、メンバー全員が貸出状況を一目で確認できるとともに、貸出期限を設定したので、使用状況を追えるようになりました。
貸出状況の可視化、チケット内には端末の詳細情報を記載しています
また、貸出・返却時にコンフルの更新漏れや、都度Slackで連絡するなどの手間がなくなりました。
何より、担当者と使用端末の紐づけに加えて、返却期限を設けたので、メンバー全員に 「借りている」 という認識が強まったと感じられます。
期限が近づくとJIRA管理者に通知が来るように設定しましたが、このあたりは書籍管理をJIRA化されたリナさんにお助けいただきました。ご協力いただき本当にありがとうございました!!!
[4] 置き傘用の名札作成 について☔
エントランスの傘立てに「置きっ放しの傘があるので片づけてほしい」という依頼から、他の傘立てを含めて確認し、数日置きっ放しの傘はオフィス内でアナウンスして処分しました。
そのアナウンス内で、貸出傘についてのコメントをもらったことをきっかけに、処分する傘の中でもきれいなものはオフィス貸出用としてリサイクルできるようにテプラを貼って、誰でも使用できる共用傘とすることにしました。
オフィス内の傘立ては、意外とビニール傘や無地の似たような傘が多く、今後も放置されてしまう傘は増えるのかな、きっと取り間違いも出るだろうな、と考えたとき、過去に自分の傘に養生テープで名前を書いて輪ゴムで名札を作っていたことを思い出しました。笑
自分一人の場合はそれだけでいいですが、できれば皆さんにも名札があれば良いかなと思いキーホルダを用意しました。
名前入りのキーホルダーで置き傘を確保します👍
この改善はまだまだ浸透していませんが、傘に限らず、冷蔵庫保管の私物につける名札としても使用できるので、どんどん利用して欲しいなと思っています。
カイゼンマインドはどこからくる?
私のカイゼンマインドの起源についてお話しします。
子供のころから想像することが好きでした。
通学の時「道が勝手に動いたらいいな ✨」「雨の日勝手にシールド張ってくれたらいいな✨」(ドラえもんの世界に近いですよね、、😅)
のように、「いいな✨」の想像を昔からよくやっていました。カイゼンはこの延長にある気がします。
偉人達はこの発想から研究者や開発者に繋げていると思いますが、人並みの勉強をしてこなかった私の場合は、目の前の課題をなんとかクリアさせたいので「こうなったら楽なのに🤔」という発想になるのだと思います。
仕事に関しても 「楽に仕事をしたい」=「仕事は楽しく」 が根本にあります。
少しでも自分の仕事を楽できたらうれしいですよね。いずれその楽は当たり前になる日も来るのですが。。
「自分が楽になる」がきっかけですが、それにプラスして相手や使う人のことを考えて進めていく感じです。
常に自分がやっている仕事(特に定期的にやらないといけない業務)は「こうなったらいいな」を考えています。
「こうなったら楽なのに」を最終的に自分で実現するのは難しいかもしれないけど、
今の「楽になったこと」が業務上当たり前になって、引き継いだ人がそこからさらに楽にしてくれたらいいなというのが理想です。
自分がやった改善が最終形ではなく、自分の手を離れ、その後の状態がさらに進化してると嬉しく思います。なんかそういう想像はワクワクしますよね。
Next Kaizen~次に取り組みたい課題~
Excelを使用している定期業務をマクロ化等でもう少し簡単にしたいと考え、先日社内で公開されたSherpa[2]やChatGPTを使って試行錯誤で開始しております!これからもカイゼンマインドを胸に、楽しく仕事に励みます ✨
SherpaはSlackでChatGPTが利用できる機能です。社内エンジニアが開発してくれました!近日その記事も公開予定なのでお楽しみに! ↩︎
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