KINTO FACTORY のマスタ運用改善
はじめに
こんにちは。KINTO テクノロジーズで KINTO FACTORY(以下FACTORY) というサービスのバックエンド開発・運用をしている伊藤です。
今回、アドベントカレンダーに参加することになりましたので、FACTORY でのマスタ運用の改善活動について書いてみようと思います。
KINTO FACTORY のマスタ運用について
KINTO FACTORY で取り扱っている車種や商品、施工時にお車を持ち込む店舗等の様々な情報をマスタデータとして保持しています。
※商品価格は2023年12月11日時点での金額です。最新価格は KINTO FACTORY サイトでご確認ください
元となる情報はトヨタや各販売店から提供され、企画の部署で EXCEL に入力します。
その後、EXCEL は開発チームに連携され、CSV に変換して FACTORY に登録されます。
結構つらいオペレーション
いざ運用が始まってみると、いろいろとつらみがありました...
- 10個近い EXCEL を CSV に保存、改行コード変換、BOMの削除を手作業で行うため手間がかかる
- 入力されたデータのチェックを EXCEL 関数で行っていたため、ファイルが重くなる...
- チェック用のEXCEL 関数の作りこみが難しく、人の目で見て確認する必要もある
- EXCEL に入力する項目が多く、重複しているものもあり、入力ミスが発生する
- 一回きりの作業ではなく、検証環境で確認&修正を繰り返すため、塵も積もればで工数がかかる
改善したい
上記のようなつらみを解消するために、以下のような改善を行いました。
EXCEL の入力フォーマットの見直し
まずは EXCEL の入力フォーマットを見直しました。
- 将来的に使用することを想定して用意されている項目を削除
- 重複している項目や、他の入力値によって決定される項目を削除
- EXCEL 関数を使用した入力補助
不要項目を削除することによる入力の負担軽減、EXCEL 関数や入力規則による補助で入力ミスも改善前と比べて75%程度削減することができました。
EXCEL から CSV への変換を自動化
次に EXCEL から CSV への変換を行うツールを Golang で開発しました。
- EXCELの読み取り、チェック、CSVへの変換を自動化
- EXCEL 関数で行っていたチェックをツールで行うことで、使用するEXCEL 関数を減らす
- EXCEL に項目追加があっても、Go言語で開発したツールの微修正で対応
EXCEL から CSV への変換を自動化することで、変換にかかる手間を削減、手動オペレーションによるミスを軽減し、これまでほぼ1日がかりだった作業が数分で完了するようになりました。
EXCEL で行っていた作業をツールに移行することで、EXCEL職人になりつつある状態から解放されました!(個人的にはこれが一番うれしい)
まとめ
FACTORY のマスタ運用の改善について書いてみました。
今回は EXCEL のフォーマットを見直し、CSV への変換を自動化したことで、入力ミスの軽減、作業時間の短縮を実現しました。
ただ、まだまだ課題はあり、特に企画と開発間のやり取りの時間はどうしてもかかってしまうため、入力から検証環境への取込、確認を一気通貫で行えるような仕組みを検討中です。
今後もマスタ運用の改善を続けていき、より良いサービスの提供を支えられるようにしていきたいと思います。
さいごに
KINTO FACTORY では新たな仲間を募集していますので、ご興味があればぜひ下記の求人をチェックしてみてください!
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