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初めてAppleの開発者会議(WWDC)に現地参加してきた

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はじめに

KINTOテクノロジーズ株式会社(略して、KTC)でプロダクトマネージャーをやっている、super_spa3(中の人は、ナカノヒロフミ)です。

今回は、KTC初の海外カンファレンスとして、WWDC24に参加してきましたので、参加からしばらく経ってしまいましたが、その間のアップデートも含めてテックブログにまとめていこうと思います。

あれ?iOSとどういう関わりが?と思いますよね。

実は、ナカノ、社会人キャリアをスタートしたときにiOS開発にアサインされ(それまでは趣味でAndroidをかじってました)、2社目のKTCにはiOSエンジニアで入社、とあるきっかけがあって、現在はプロダクトマネージャーをしています。
仕事だと、アプリのリリースでApp Store Connectをよく使ったり、個人でもApple Developer Programに登録して開発をしています。

そんなナカノが関わっているアプリは、KINTO かんたん申し込みアプリという新車のサブスクKINTOをアプリでサクサク見積りから審査までができるアプリです。
https://kinto-jp.com/entry_app/

WWDC24参加のきっかけ

WWDCへの参加は毎回抽選という形で3月あたりにAppleからApple Developer Programに登録しているメンバーにお知らせメールが送られてきます。

そのお知らせ先のリンクから応募を押して、抽選で当たったメンバーが現地のイベントに参加できるというわけです。

ただ、ナカノも前職のときに何度か応募をしてみましたが、なかなか当たらず、今回もそうだろうなと思い、あまり期待せず応募を押しました。

抽選結果当日、メールの受信箱を開くと、"Great News, Hirofumi!"という内容のメールがあり、内容を読んでみると抽選に当たった趣旨のメールでした。


間違いなく何かいい知らせが伝わる当選メール

所属するモバイルアプリ開発グループ内で当選したのはナカノだけだったらしく、小寺社長に打診したところ、無事、承認され参加できることが決まりました!

前夜祭 at Apple Infinite Loop Campus

メインイベント前日にAppleの旧社屋であるApple Infinite Loop One Campusでグッズの受け取りとネームバッジをもらいました。

Infinite Loop Oneのエントランス、すごくミニマリスティックでおしゃれ

期間中のネームバッジ、TOYOTA FINANCIAL SERVICE CORPORATIONでアプリを出しています

毎年SWAGの内容が違うようで、今年はレジャーシートが入っていました。コロナが明けて自由に移動ができるようになったのでピクニック用によさそうです。
青空コーディングとか、どうでしょう。

WWDC24のSwagとApple Parkでもらえた追加のピン

Apple Vision Proのバッジがかっこいい!

会場に入って、みんなWWDC24のモニュメントの前で記念撮影、中庭でのイベントだったため、ちょっとTBSのアナザースカイみたいなポーズをしてみました。

立体的なWWDC24のボード、この後ここで写真を撮りました

ここが私のアナザースカイ、Apple Infinite Loop Campusです(笑)

食べ物と飲み物を持って、会場に来ているAppleエコシステム内で開発している人たちと交流しました。
今回一人で行ったため、話し相手を探すために、空いている席があったら「相席いいですか?」と聞いて、お互いどういうものを開発しているのか話しながら交流を深めました。

メインイベント at Apple Park

メインイベントの朝は早いです。朝7時にチェックインだったのですが、早めに乗り込みに行くという人たちを事前に聞いていたので、自分も予定より結構早く7時前にApple Park横のApple Park Visitor Center(Apple Storeにカフェ、ジオラマ、テラスが併設されている)で整列をしました。
日本人は朝早いのが得意なのか、先頭には結構な人数の日本人のグループが今か今かと待ちわびていました。8時入場近くになって、WWDCコールが発生し、みんなテンション高く「ダーブダーブ、ディーシー!」と叫んでました。(もちろん、しっかりテンション高く叫びました)

8時になってゲートオープン、Keynoteの会場まで行き、前から6列目の席を確保することが出来ました。

めっちゃ近い!

ここからは、10時までの間は自由時間のため、朝食とApple Parkの散策、日本で深夜遅くにKeynoteを見るために準備している東京のメンバーとZoomをしました。そのときのツイートがこちら
https://twitter.com/ioco95/status/1800239213851574355

ステージ右側の席だったため、裏手にTim Cook、Craig Federighiがスタンバイするところを見られました。今年のCraigはめっちゃアクロバティックに動いていましたね。

今回のKeynoteではApple Intelligenceが大きな目玉となりましたが、個人的には、Math Notesによる書いた数式を計算してくれる機能や、Apple Vision ProのvisionOS 2からMac仮想ディスプレイがウルトラワイドモニターのように広くなるところがワクワクしました。(まだ、Apple Vision Proは持っていませんが)

お昼もCaffe Macsの両サイドにいろんな地域のご飯が選べて、何回も並んでいろんなランチを食べた人もいました。

午後は、Platform State of the UnionをApple Parkの中で見ました。

In-person labsでの出来事と散策

そして、いよいよ、In-person labsの時間です。この時間はエリア分けされたところにAppleのエンジニアやスタッフが質問や課題を見てくれる時間です。自分は、まず事前にDesign Labsの予約を入れていたので、3階のエリアに上がりました。
会場内にエリア分けされたIn-person labs

Design Labsでは、自分が担当しているKINTO かんたん申し込みアプリについて、Apple社員の率直なフィードバックとデザイナーさんが課題に思う部分を聞くことができました。
なかなかApple社員の方からフィードバックをもらうということができないので、この機会はとても貴重でした。

1つ、Design Labsでの教訓として、もし、アプリが日本限定公開になっている場合は、TestFlightを使うなどして日本国外からでもアクセスができるようにしましょう。自分は事前予約フォーム内にAppStoreのURLを貼って応募したのですが、
Appleの中の人だから大丈夫だろうと思っていたら、日本限定になっていたのでアプリを事前に確認できなかった、といわれてしまったため、限りある時間の中でアプリを説明して課題と質問について回答してもらいました。(みなさんもお気をつけください)

Design Labsが終わったら、社内のエンジニアからもらった質問の答えをもらいにいくつかのエリアを渡り歩き、合間にApple Park内(中庭とビル内)を散策しました。
Apple Parkの中庭を背にイエイ
写真を撮りたそうにしている人がたくさんいるので、「写真撮りましょうか?」と声かけて、そのままお友達になりましょう

OMT Conf参加

実は、WWDCの現地イベントは、日、月、火の3日間しかないんです。セッションは月曜日から金曜日にかけてですが、現地ではそうではありません。

そこで、Apple ParkがあるCupertino近くのホテルで開催された、One More Thing Conference(略して、OMTConf)にも火曜日から金曜日参加してきました。

よく聞くスポンサーさんがずらり

ここでもバッジゲット。Pro Ticketと書いてあるが、実は無料のチケット

OMTConfは、スピーカーセッション(Main Room)と各エキスパートにテーマ別に相談ができるセッション(Big TentとSmall Tent)に分かれた構成になっていました。

気になるテーマのスピーカーを聞いたり、相談したいテーマがある場合にテントの方に言って喋ったりしていました。

その他、木曜日の午後には、Paul Hudsonさんのワークショップがあり、元々はSwiftDataに関するワークショップを企画していたそうなのですが、WWDC24ではそこまでアップデートがなかったから急遽テーマを変えて、What's New in SwiftUIというテーマで3時間ほどワークショップを実施しました。
いつも、Hacking with Swiftをよく見るのですが、初めてのPaulさんのワークショップに参加して思ったのが、めっちゃ教えるのがうまいのと、質問に対する回答もめっちゃ速かったです。

Swift Social 2024とCore Coffeeに参加

WWDCやカンファレンスに参加する以外にコミュニティイベントにも2つほど参加しました。

1つは、Swift Social 2024。このイベントはSwiftコミュニティが主催したイベントで、サンノゼ市内のバーを貸し切って、誕生10周年のSwiftをお祝いしました。

祝10周年!

おしゃれなSWIFTロゴ看板

イベント内では、Swiftにまつわるクイズ大会(Kahoot)で誰が一番早く答えられるか勝負し、上位の人たちはSwiftのグッズをもらえました。

結構いいところまでいったんですが、残念!

2つ目は、Core Coffeeです。Core CoffeeはWWDC期間中、毎日別の場所で開催がされており、自分が参加した回はApple Parkの隣にあるApple Park Visitor Center屋上にあるテラスでの開催で、Apple Parkに近いからか、何人かAppleの社員の方も参加されていました。

WWDC24で発表されたトピックでどれが気になる?という話題が盛り上がったりしました。そして、やはりみなホーム画面のTint色が果たしてどう影響するのか、好き嫌いが結構激しかったです。他、Apple社員の方のワークスタイルやどのプロダクトに関わっているのかも聞くことができ、結構身近に感じることが出来ました。

海外カンファレンスに参加するための基準整備中

WWDCに参加したあと、アメリカ西海岸で他にもいくつかのカンファレンスが開催されたため、KTCからも数名海外カンファレンスに参加してきたメンバーが増えました。

また、社内でも海外カンファレンスに参加するための基準の整備に取り組んでいます。

海外のカンファレンスに参加することで刺激を受け、持ち帰ってきて個人・チームのモチベーションにつながるきっかけになるといいなと思っています。

まとめ

今回初めて念願のWWDCに参加して、開発欲への刺激と仲間作りが個人的に印象に残りました。

実際、WWDCに参加する人はみな、Appleエコシステムの何かしらのアプリを開発していて、どんなアプリを開発しているのか、どういうポジションの人なのか、普段開発しながらどういうことを課題に感じているのかなどを知ることが出来ました。(もちろん、開発者だけではなく、プロダクトマネージャーなどの参加者もいました)

また、メインの仕事がアプリ開発ではなく、趣味としてアプリ開発をしている人も何人か会うことができ、とても刺激をもらいました。

他、日本から参加した開発者の人たちと知り合ったり、期間中に話しかけた人ともその後日本に帰って顔馴染みになったりしました。

Appleエコシステムのプロダクト開発に関わる人であればぜひ参加を検討してみてください、世界中から集まる開発者の人たちと交流するのが楽しいと思います。

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