「だれもが当たり前に生成AIを活用している企業を目指して」文化醸成と内製研修の取り組み紹介
こんにちは!
KINTOテクノロジーズ(以下、KTC)の生成AI活用PJTで生成AIエバンジェリストをしている和田(@cognac_n)です。
さて、KTCでは、様々なシーンでの生成AI活用が進んでいます。例えば
その他、生成AI関連のKTCテックブログ
エンジニアも非エンジニアも、自分のロールや業務に合わせた生成AI活用をしていますね。生成AI活用PJTはこのように「だれもが当たり前に生成AIを活用している企業」を目指して活動をしてきました。
今回はその取り組みについてご紹介します。
1. はじめに、生成AI活用PJTの紹介
社内の生成AI活用を促進するため、2024年1月に立ち上げられた組織です。
生成AI活用PJTは現在、主に3つの機能を持っています。
PJTが持つ、3つの重点機能
生成AI活用PJTの機能
これらは独立した機能ではなく
- 良いアイデアを生み出す
- 実現の目処をつける
- 実装してデリバリーする
- 事例展開
という、生成AIがあらゆるシーンで活用されるためのサイクルを加速させることを目的としています。
生成AI活用PJTの機能とサイクル
今回はその中でも、教育・研修を中心に取り組みの紹介をしていきます。
2. 教育・研修体系の基礎となる考え方
「だれもが当たり前に生成AIを活用している企業」を具体化するために、3つの考え方を採用しています。
- 生成AIは特定のスペシャリストだけのものではありません
- 各自の役割に応じた「最適な活用レベル」があります
- 基礎から専門まで、段階的な学習を重視します
研修体系の基礎となる考え方
KTCでは複数の講師が様々なトピックについて研修をしています。また、受講者にはエンジニアも非エンジニアも、多様な業務に関わる人が含まれます。そのような状況下でもブレのない高品質な研修を提供するために、基礎的な考え方を共通認識として持つに至りました。
最初からこの考え方が固まっていたわけではなく、社内からのフィードバックをもとに改善を繰り返す中で自然と生まれた考え方です。
3. 実施している研修体系
3つの考え方をベースとして、段階的かつ体系的な研修プログラムを展開しています。
研修名 | 想定受講者 | 内容 |
---|---|---|
初級 | 全社員 | 生成AIやプロンプトエンジニアリングの基礎知識。全ての基本となる最初の一歩 |
事例紹介 | 全社員 | 社内外の活用事例紹介。良い事例を取り込み、自らアレンジする力を身につける |
事務生産性向上 | 各部から選抜(アンバサダー制) | 生成AIをツールとして使いこなし、業務価値を生み出す。生成AIの活用を前提とした業務プロセスの改革を目指す。社内の生成AI活用推進者・伝道師となる |
ジェネラリスト | システム開発関係者 | 生成AIを用いたシステム開発の勘所を学ぶ。技術の目利きや、価値の創出/検証力を身につける |
エンジニアリング | 実装を行うエンジニア | 生成AIを用いたシステム開発の実装力を身につける。価値を実現するための具体的知識と経験を得る |
それぞれの道のりにおいて、目指すべき生成AI活用のレベルを独自に定義しています。
4. 生まれ始めている価値
エンジニアの変化
- 既存システムへの生成AI機能の追加提案
- 生成AIを活用した新規サービスの企画提案
- 生成AIを活用した業務効率化ツールの自主的な開発
- GitHub Copilotなどの生成AIツールの高度な活用
非エンジニアの変化
- 日常業務における積極的な生成AI活用
- 生成AIの支援によるテクニカルコミュニケーションの向上
- 簡易的なツール開発への挑戦
冒頭にブログを紹介した通り、研修を受けた社員が、それぞれの役割や業務の中で生成AIの価値を発揮し始めています。日常業務、コミュニケーション、システム開発・・・ありとあらゆるシーンで生成AIによる効率化、価値の向上が行われています。
我々に届く相談も「何ができるかわからない」ようなものから「やってみた!さらに良くするにはどうしたらいい?」「きっとこんなことができると思うので協力してほしい」と変化してきています。生成AIリテラシーが身についているからこそ恐れずに「まず試す」ことができ、「こんなことができそう(そしてそれは価値がある)」というセンスが身につきます。
5. 今後の展望
生成AI技術は日進月歩で進化しています。「当たり前の活用」が実現し始めているKTC/KINTOですが、この「当たり前」の水準にゴールはありません。
「だれもが当たり前に生成AIを活用している企業を目指して」
これからも取り組みを続けていきます!
We Are Hiring!
KINTOテクノロジーズでは、事業における生成AIの活用を推進する仲間を探しています。まずは気軽にカジュアル面談からの対応も可能です。少しでも興味のある方は以下のリンク、またはXのDMなどからご連絡ください。お待ちしております!!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
関連記事 | Related Posts
Eight Preparations We Made in Order to Hold an External Event Aimed at IT Engineers
10X innovation culture program 内製化における苦悩と挑戦【前編】
Hosting a Hybrid IT Event: Connecting External Attendees and In-House Teams On-Site and Online
Experimenting With S3 Bucket Operations Using Agents for Amazon Bedrock+Slack
Impact Effort Matrix(インパクト・エフォートマトリックス)を使って社内交流を実践してみた
8 Key Mindsets That Helped Me as a New Team Leader