Teams × Power Platformで実現するスマートなタスク管理

✨ はじめに
こんにちは、KINTOテクノロジーズグループコアシステム部のAngela Wangです。
最近、Microsoft Power Automate に触れる機会があり、ローコードで簡単にシステムを構築できる点に魅力を感じました。そこで、一つのソリューション例を通してご紹介させていただきます。
日々の業務の中で、こんな悩みはありませんか?
- タスクの指示がチャット内で散乱している
- 進捗報告が属人的で、追跡が難しい
- 状況を一覧で把握できない
これらの課題は、Microsoft Teams と Power Platform(Power Automate/Power Apps/Power BI) を組み合わせることで、誰でも簡単に自動化・可視化できるタスク管理システムとして解決できます。
🧩 1. 全体構成の概要
下記がこのソリューションの基本コンセプトです。
「Teams を中心に、タスク作成から進捗追跡、レポート分析までをワンストップで実現する」

構成要素
| コンポーネント | 役割 | 説明 |
|---|---|---|
| Microsoft Teams | 操作の入口・通知ハブ | タスクの作成、更新、通知をチャネル上で実行 |
| Power Apps | タスク管理アプリ | 直感的な UI でタスクを登録・更新 |
| Power Automate | 自動化ワークフロー | 通知、リマインド、レポート生成を自動化 |
| Power BI | 可視化・分析 | タスク完了率・遅延傾向をリアルタイムで可視化 |
| SharePoint List | データ保存 | タスクデータの保存 |
⚙️ 2. 機能設計
① タスクの作成と担当割り当て(Power Apps)
Power Apps 上で、以下の情報を入力できるフォームを作成します。
- タスク名
- 担当者(MSユーザー)
- ステータス
- 優先度
- 期限日
- 作成者
- 完了日
- 詳細内容

作成後、SharePoint Listに記録します。
また、タスク一覧やタスク詳細を確認・編集できる画面も作成します。


② 処理の自動化(Power Automate)
代表的な自動化シナリオは次の通りです。
| シナリオ | 処理内容 | 実装方法 | コメント |
|---|---|---|---|
| タスク作成時 | 担当者にTeamsに通知 | 「項目が作成された時」トリガーし、Teamsに 担当者へ送信 |
実現済 |
| ステータス変更 | ログ更新 | SharePointへ更新イベント | 例 |
| 期限超過 | 担当者と上長へリマインド | 条件分岐 + Teams メッセージ | 例 |
| 週次レポート | タスク集計をTeamsに送信 | スケジュールトリガー | 例 |
③ データの可視化(Power BI)
Power BI では、以下のようなレポートを作成します:
- ✅ タスクステータス・進捗率
- 🏷 期限日分布
- 👤 担当者別数(※)
※:担当者情報を取得するためには Power BI Desktop で編集する必要がありますが、今回は実施しないことにしました。
💬 3. Teams 連携による「一体型」体験
Teams での操作を中心にすることで、以下の体験を実現できます。
- Teams チャネル内で Power Apps アプリをタブ表示
- Power Automate Bot による自動通知
- Power BI ダッシュボードの直接閲覧
つまり、
ユーザーは Teams から一歩も出ずに、タスク管理を完結できます。
これこそが「Microsoft 365 の真の強み」です。
※Power Apps アプリや Power BI ダッシュボードを Teams チャンネルにタブ追加するには権限が必要ですが、今回は実施しないことにしました。
🧱 4. データ構造(SharePoint List)
| 列名 | データ型 | 説明 |
|---|---|---|
| ID | 自動番号 | 一意のタスクID |
| Title | テキスト | タスク名 |
| Description | 複数行テキスト | 詳細内容 |
| Assignee | ユーザー | 担当者 |
| Status | 選択肢 | ステータス:未開始 / 進行中 / 完了 / 遅延 |
| Priority | 選択肢 | 優先度:高 / 中 / 低 |
| DueDate | 日付 | 期限日 |
| CreatedBy | ユーザー | 作成者 |
| CompletedDate | 日付 | 完了日 |
🚀 5. 実装ステップ
- SharePoint List(タスクリスト)の準備
SharePoint に 「TaskList」 を作成します。

- Power Apps(タスク管理アプリ)の構築
「アプリ テンプレートで開始する」という便利な機能を使い、迅速にアプリを構築します。


- Power Automate(タスク管理フロー)の構築
新規タスク作成時に担当者の Teams へ通知が送信されるように実装します。

- Power BI(タスク管理ダッシュボード)の作成
ダッシュボードに「タスク進捗」や「期限日分布」のビジュアルを作成します。

- Teamsの統合設定
Power Apps・Power BI のタブを追加します(権限が必要ですが、今回は実施しないことにしました)。
🏁 6. まとめ
Power Platform を活用すれば、「誰でも作れる・すぐ使える・チームに馴染む」 タスク管理ソリューションが実現できます。ぜひ業務の中でご検討ください。
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