横断プロジェクトの始まり方とPjMのお仕事紹介
はじめに
こんにちは、KINTOテクノロジーズ(以下、KTC)プロジェクト推進GのRisako.Nです。
KTCには2023年3月に入社して、PjMという役割を担っています。キャリアとしてはずっとSIerで、新卒当初は主にWebベースの業務システムをゴリゴリ開発、その後いわゆる上流工程へどんどんスライドし、ここ数年はほぼPMを担ってきました。
今回の記事では、SIerでのPM経験を踏まえつつ、KTCのPjMの仕事をご紹介したいと思います!
プロジェクトとは
KTCでは基本的にプロダクト(以下、PD)ごとに開発チームやPdMがいて、開発チームはKINTOの各事業部門とコミュニケーションをとりながら、日々PDの機能強化や改善案件に対応しています。また案件は事業部門から起案されるものだけではなく、法令対応やアーキテクチャの更改など開発チームから起案するものもあり、常に複数の案件が並行して動いています。
そして案件によっては、実現したい1つのことに対して複数のPD・複数の事業部門を跨って対応が必要なものもあります。こういった部門横断的に進めていく必要があるもの、ある一定期間以上(あくまで目安ですが4〜5ヶ月以上)の長さがあり、かつ有期的な案件を「プロジェクト」と呼び、その「プロジェクト」に対して実行責務をもったPjMを配置して、プロジェクトを実行・推進していきます。
プロジェクトはどう発足されるのか
次にプロジェクトがどう発足されるのか、その流れについてご紹介します。KINTO/KTCでは、プロジェクトは以下のステップを踏んでいくことになります。
- 企画の起案
- 企画としての成立性(売れる商品か、収益は担保できるかなど)に対する社内合意・承認
- 企画を実現するために関係各部よりメンバーがアサインされて、プロジェクトが組成・発足
この3ステップ目のプロジェクト組成のタイミングで、事業側・システム側それぞれの推進役であるビジネス統括・システムPM(=PjM)がアサインされ、このビジネス統括とシステムPMを中心にプロジェクトを立ち上げ、実行・完遂させていくことになります。
このようにPjMがアサインされるのは基本的にプロジェクトを立ち上げる(企画がほぼ形作られた)タイミングとなるわけですが、KTCには企画段階からシステム開発視点をもって企画やプロジェクトの立ち上げを支援する「プロデュースG」もあります。プロデュースGはどの案件にも常に参画しているわけではないのですが、もしアサインされるプロジェクトにプロデュースGが関係している場合はPjMはプロデュースGからこのプロジェクトの背景や向かう方向性、現在の課題など引継ぎながら、プロジェクトを立ち上げ、実行フェーズへと突入させていきます。
…と、基本的には上述の流れなのですが、そのプロジェクトごとに個別の状況があり、また携わるメンバーも様々であるため、プロジェクトごとに立ち上がり方は様々です。
例えば、
- 要件定義までは昨年度終わっていて満を持して今年度再開したプロジェクト
- 昨年度には全く企画されていなかったけれど急遽企画があがり走り出したプロジェクト
などなど
またいったん企画が走り出したものの、検討するにつれて見えてきたものや環境の変化により、推進が凍結されたプロジェクトもあります。こういった立ち上げや意思決定のスピード感はKINTO/KTCならではかなと思います。
プロジェクトの進め方とPjMとしてやること
プロジェクトには色々なものがありますが、例えばKINTO ONEの新しいプランを打ち出そう!というKINTO ONE商品開発プロジェクトを例にすると、プロジェクト全体という大きな視点で見ると、シンプルにウォーターフォールで進めることが多いです。
<ウォーターフォール型プロセス>
「プロジェクト全体」という表現をしたのは、そのプロジェクトに参画しているPDは、
- ユーザーストーリー単位で、設計・開発・テスト工程を繰り返すPD
- 全機能設計して、開発・テストと進めていくPD
といったように、PDチームごとに開発の進め方が異なるためです。
このプロセスの中でPjMは何をするのかというと、
- プロジェクトを立ち上げる段階では、今回のプロジェクトの目的やビジネス要求をよく理解し、事業部門と要件の検討、調整を行いながらシステム要件定義を推進
- 要件定義後は基本的にPDごとに設計開発を進めることになりますが、各PDの開発規模はそのプロジェクトによって大小様々、各PDは他の案件も並行して進めている状況なので、各PDどのような開発スケジュールで進めていくのかを把握し、定期的に進捗状況を確認しながら案件の進捗管理
- 各PDが開発を進めている間に、PD合流後のテスト準備、QAチームとのテスト調整
- 要件定義後に挙がってくる追加/変更要望、リリース日の決定など、事業部門との調整全般
などです。
PjMを実際やり始めてみて
PjMの役割は「プロジェクトのゴールに対して実行計画をたて実行、推進、完遂までやりとげること」であり、役割自体は他の会社でも多く同じなのではと思います。ただわたしのこれまで経験してきたSIerプロジェクトと比べてみると、よりビジネスに近い立場でプロジェクトの推進役を担っているように思います。これまでシステムコンサル、PjMどちらの参画としてもやはり事業側とは受発注の関係であったため、入り込めない(また、入り込むべきではない)壁がありましたが、KINTOとKTCは会社そのものは別としても基は同じなので、良い意味で分け隔てなく意見を飛び交わせ、協力して進めていきます。
PjMとしてはシステム開発を計画・主導していくことはもちろんですが、ビジネスをよく理解したうえでシステム観点からKINTOの事業拡大に寄与できるように、またビジネス+システムというプロジェクト全体のマネジメントを視野に入れて経験を積んでいきたいと思っています。
そしてKTCでPjMをやり始めて難しいと思ったことは、KTCにはデザイナーから商用サイト、業務システム開発と様々な分野に携わるメンバーがいて、それぞれ様々な経験を持って集まってきているため、今まで常識と思っていたことが常識ではない、やり方も個々それぞれのやり方があってそれを尊重しつつ、でもリードもしていかないと!というところです。
またビジネス面としても、実際わたしは入社して2ヶ月目で新しいプランを打ち出すプロジェクトにPjMとして携わったのですが、KINTOではどうやって新プランを作り上げていくのか、リース業として検討・ケアするべきことは何か、自動車業界ではどういったことが起こりうるのか(どういったリスクが潜んでいるのか)など、わからないことだらけでした。ただわからないこと1つずつに対して、過去プロジェクトの情報を収集する、まわりの人に聞くなどしてわかることに変えていきながら、プロジェクトとしての立ち上げや推進はこれまでの経験を活かして前進!でした。
プロジェクトに参画して推進するためには、関係者の方々との関係性も築く必要があるので、基本的にはオンラインで会話しつつも、直接会って話をするために積極的に名古屋出張にも行きました。
ちなみにKINTO名古屋オフィスは「来た人が楽しくなるオフィスに」という想いのあるデザイン設計がされていまして、ちょっとオシャレなのです!( 初公開!KINTO名古屋オフィスツアー でご紹介しています!)加えて、オフィスの近くには柳橋中央市場(名古屋中心街に急に現れる本格的な市場!)があったり、有名パン屋さんがあったり。。出張っていいですよね!
名古屋といえばモーニング!コーヒーはデフォルト2杯でした
名古屋セットです!
色んな食べ方があるみたいです。一緒に食べていた人はどれでもないって言ってたような…
このようにわからない環境に飛び込むことやその中で物事を前進させることは簡単ではないですが、新たな知識や経験、気づきを得ることは面白く、これからも色んな人と出会って自分自身の幅を広げていきたいな〜と思っています。
さいごに
KTCはまだ若い会社、かつ取り巻く環境もどんどん変化しているため、プロジェクトの立ち上げ方や推進手法も様々です。その分新しい発見も多く、また自分の意思を持って進めることができる環境にあると思います。そういった環境、またPjMという職種に興味を持っていただけた方、ぜひジョインいただいて一緒に働くことができたらうれしいです!
関連記事 | Related Posts
We are hiring!
【PjM】プロジェクト推進G/東京
プロジェクト推進グループについてプロジェクト推進グループでは、TOYOTAのクルマのサブスクリプションサービスである『 KINTO ONE 』をはじめ、国内向けサービスのプロジェクト立ち上げから運用保守に至るまでの運営管理を行っています。
【部長・部長候補】/プラットフォーム開発部/東京
プラットフォーム開発部 について共通サービス開発GWebサービスやモバイルアプリの開発において、必要となる共通機能=会員プラットフォームや決済プラットフォームの開発を手がけるグループです。KINTOの名前が付くサービスやTFS関連のサービスをひとつのアカウントで利用できるよう、様々な共通機能を構築することを目的としています。