振り返り会がマンネリ化したのでプロファシリテーターを呼んでみた
はじめに
こんにちは。
KINTOテクノロジーズ モバイルアプリ開発グループの中口です。
KINTOかんたん申し込みアプリのiOSチーム(以下、iOSチーム)でチームリーダーをやっています。
不定期に振り返り会を行うのですが、振り返り会ってすごく難しいですよね。。。
- みんなの本音を引き出せているんだろうか??
- チームが抱える本当の課題はなんだろう??
- 自分のファシリテーションがうまくできているだろうか??
理由を挙げ出せばキリがないです。
先日クラスメソッド社が開催したこちらのwebセミナーを視聴したのですが、
その中で「自走するチームをどのように作るか」というセッションがあり非常に感銘を受けました。
セッション内で紹介されたクラスメソッド社が提供する振り返り会の体験会をぜひ受けてみたいと思い申し込んでみました。
本記事ではその様子をご紹介いたします。
事前ヒアリング
振り返り会実施の前にクラスメソッド阿部様、高柳様とお打ち合わせをさせていただきました。
チーム状況に最適な振り返り会を実施するためiOSチームの現状を1時間近くヒアリングいただきました。
振り返り会の全体像
振り返り会当日は高柳様、伊藤様の2名にお越しいただきファシリテーションをしていただきました。
約2時間の振り返りなのですが会の大まかな流れとして、
- 参加者全員の自己紹介
- 振り返り会の目的をみんなで認識合わせ
- 「チームをもう少し良くするために」を個人ワークで考える
- 同じ内容をペアワークで考える
- チーム全体共有
- 具体的なアクションプランをペアワークで考える
- チーム全体共有
- クロージング
という流れで進みました。
前半戦
約2時間の振り返りでしたが、注目すべきはおよそ半分の時間を
「1. 参加者全員の自己紹介」と「2.振り返り会の目的をみんなで認識合わせ」に使ったことでした。
「1. 参加者全員の自己紹介」ではファシリテーターから【名前やニックネーム】、【チームでの役割】、【このメンバーで会話が多い、または少ない人】などの質問を受けました。
そこでチームの雰囲気や各個人の性格を見るだけで無く、メンバー間の関係性や相性を見極められていたようです。
「2.振り返り会の目的をみんなで認識合わせ」に関しては、
私の方からご要望を出していた今のチームをもう少し良くするためには何ができるか、という内容でチーム合意を得ました。
現在のチームは、大きなリリースを昨年9月に終え現在は機能改善やリファクタリングなどのタスクが中心のため、状況が落ち着いているのですが、こういったチームがもう少し良くするということを実践することは結構難しかったりするようです。
また、この会の主催者(私)が参加者にどういった目的(役割や期待していること)でこの会に招待しているか、を一人一人に伝えました。
こうすることで、参加者は自分が何を発言したらいいのか明確になり発言しやすくなる、という効果があるようです。
私自身も普段なかなかタイミングが無かったり、直接言うことが照れくさいような話を伝えることができ良い機会だったと思います。
この、前半戦に時間を割くことで会の参加者全員が発言をしやすい雰囲気が作られ、ラポール形成が大きく進んだと実感しました。
ファシリテーションの様子
後半戦
「3. 「チームをもう少し良くするために」を個人ワークで考える」以降はワークで進みます。
ただし、いわゆる振り返りのフレームワークなどは使わず、
どんなことがあればチームをもう少し良くすることができるだろうを付箋に書き出す、
というシンプルな作業を繰り返しました。
個人ワークを行い、次に2人1組のペアワークを行いました。
ペアワークが向いているケースと向いていないケースがあるようで、このチームはペアワークが向いているとのことです。
また、どういった2人1組の組み合わせにするかは重要であり心理的な負担が発生してしまうような組み合わせは作らないようにすることがポイントだそうです。
ペアワークの様子
その後、各自発表するのですが、これまで私が行ってきた振り返り会では引き出せないような意見がたくさん出ました。
前半戦でのラポール形成やペアワークによって引き出すことができたと実感しました。
そして、ここまで出た意見をもとに具体的にどういったアクションに落とし込むかを
「6. 具体的なアクションプランをペアワークで考える」で行い再度発表しました。
発表の様子
結果として実践することが決まったアクションとしては下記となりました。
- 雑談チャンネルを作る
- みんなが自由な雑談できる場
- 週に一度雑談に特化したミーティングを設ける
- 個人的な話をすることで、より信頼構築が進む可能性があると思いパブリックではなくプライベートチャンネルを作る
- ミーティングはなるべく会議室に来る(出社していても自席からオンライン参加の人が多かったため)
- 担当タスクに関して方針相談会を設ける
- タスクチケットに期限を明記する
これらに関しては、早速翌日からできることに取り組んでいます。
クロージング
会の最後には、会議の時間配分や人の特徴を理解した上で意見を振るなどの会議をデザインすることの重要性を高柳様からお話をいただきました。
特に今回の振り返り会では、途中でペアワークを多用したなど人にフォーカスしたことでそのような進め方を実践されたとのことでした。
クロージングの様子
実施後アンケートの結果
実施後アンケートを行いまして、そのサマリーを掲載いたします。
(回答数は10名です)
- 期待値の変化
- 実施前:6.3→実施後:9
- NPS 80 (NPSとは?)
- 「”参加した後”の満足度について、その理由を教えてください(フリーテキスト)」のAI要約
アンケートの結果から、参加者は会議の進行やファシリテーターの解説に満足していることがわかります。
また、具体的なアクションを決定し、それが次のアクションにつながったことに対する肯定的な意見が多く見られました。
さらに、チームメンバーの思考を理解する機会があったことや、普段聞けない話が聞けたことも評価されています。
これらの結果から、この会議は参加者にとって有意義な時間であったと言えます。
0を超えることだけでもすごいNPSが脅威の80でした!
感想
今回の振り返り会を通して、コミュニケーション不足を感じているメンバーが多かったことに気づくことができ、そこにフォーカスしたネクストアクションへ落とし込むことができたため大変充実した振り返り会となりました。アンケート結果から参加メンバーも満足していたことがわかり嬉しかったです。
また、会議のファシリテーターというのはものすごく重要な役割なんだなということをまざまざと実感しました。
このスキルは一朝一夕では身につかないとても高度なスキルであるとともに、組織としてこういった人材の育成・獲得には力を入れるべきだと思いました。
まずは私自身がファシリテーションの勉強していき、より良い会議が実施できるようになりたいと思います。
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