KINTOテクノロジーズのアドベントカレンダーで100記事投稿できるまで
この記事は技術広報カレンダー2024の23日目の記事です🎅🎄
はじめに
こんにちは!リナ(@chimrindayo)です。
KINTOテクノロジーズで、エンジニアとしてモビリティマーケットの開発運用と技術広報を兼務しています。
さて、KINTOテクノロジーズは2022年7月にテックブログを開設し、執筆者及び読者のみなさんのおかげで今日までテックブログが運営できています。いつもありがとうございます!
中でもアドベントカレンダーは、テックブログの一大イベントです🎄
そんな一大イベントで、今年はついにシリーズ4まで計100記事を投稿できました👏(すごい)
こうして100記事リリースできるようになるまで、技術広報のメンバーはさまざまな工夫に日々取り組んできました。今回はアドベントカレンダーを100記事リリースできるまでの軌跡と工夫の一部をご紹介したいと思います。
KINTOテクノロジーズ アドベントカレンダーの軌跡
KINTOテクノロジーズのアドベントカレンダーは、有志のメンバーによってテックブログ開設前の2021年に開始しました。そして翌年、2022年4月にテックブログ運用プロジェクト(現:技術広報グループ)という有志のチームが発足し、2022年7月にテックブログを開設しています。
テックブログ開設以降は毎年欠かさずにアドベントカレンダーを投稿し、25記事ずつ投稿数を増やしています⤴️
年 | URL | 投稿数 |
---|---|---|
2021 | KINTO Technologies - トヨタ車のサブスク「KINTO」開発中! Advent Calendar 2021 | 24 |
2022 | 4月:テックブログ運用チーム発足 7月:テックブログ開設🎉 |
- |
2022 | KINTOテクノロジーズ Advent Calendar 2022 KINTOテクノロジーズ グループ紹介 Advent Calendar 2022 |
50 |
2023 | KINTOテクノロジーズ Advent Calendar 2023 | 75 |
2024 | KINTOテクノロジーズ Advent Calendar 2024 | 100 |
では私たちが記事を増やすためにどんな工夫に取り組んできたのか、各年ごとにふりかえっていきます。
テックブログ開設初期〜継続期で各フェーズに合わせて工夫を凝らしているため、これからテックブログを開設する or したい方、現在テックブログを運用しているが執筆者が増えなくて悩んでいる方のご参考になれば嬉しいです🙌
2022年 アドベントカレンダーの工夫
まずはじめに、テックブログ開設初期の工夫点です。
ふりかえってみると開設初期は、テックブログを執筆してもらうために各個人にアプローチをしていたのが大きな特徴だと思います。では具体的な内容をご紹介します。
執筆者への感謝のスタンスをルールにする
まずはじめにやったことが「執筆者への感謝」をレビュアーのスタンスとしてルールにすることです。
このルールは中西さんを中心に有志のメンバーで決めていきました。
そして、レビュアーになり得るマネージャーやリーダーに全社会議や1on1などの場で依頼したり、テックブログのPRテンプレートに書くことで執筆者に感謝するマインドを伝え続けています。
テックブログのPRテンプレートから抜粋
今でも執筆に感謝するということは、技術広報チーム全員が大切にしています。
全てのマネージャーに記事を書いてもらう
次にやったことは、各部署のマネージャーに記事を書いてもらうことです。
テックブログ開設初期は、「テックブログって何?どうしてやるの?」と思っている社内のメンバーも少なくありませんでした。よって、まずは各グループをリードしているマネージャー1人1人にテックブログの必要性を理解してもらうこと、そして全社にテックブログを広めるためには上位レイヤーの人から執筆する必要があると考え、マネージャーのみなさんと30分ほどのミーティングをしたうえで実現したのが「KINTOテクノロジーズ グループ紹介」です。
「社員・オフィスの様子をみんなに知ってもらう」をテーマに、各グループのマネージャーおよびリーダがアドベントカレンダーを執筆しました。
クリスマスには副社長の景山さんが「2022年振り返り&2023年展望」と言う記事で締めくくっています🎅
2022年以降クリスマスは景山さんの記事が毎年恒例になり、採用候補者の方や社員がほぼ全員目を通しています。
KINTOテクノロジーズが
- どのような組織で
- この1年どんなことをやってきたか
- 今後1年どんなことをやっていくのか
がこの記事に凝縮されていて、組織の道しるべとなるような記事です。
景山さんが年に1度力を入れて執筆しています。
振り返り&展望の記事はこちら👇
記事の構成を一緒に考える
主に記事の執筆意欲はあるが技術記事を執筆した経験がなく、何を書いたらいいか相談したい人向けに30分程度で記事の構成を一緒に考えるミーティングを実施しています。
技術広報のメンバーが執筆者にインタビューする形式で
- 今までどんな業務をしていたのか
- 各プロジェクトの失敗/成功談と改善策
- 技術スタック
などをヒアリングして、技術広報のメンバーがインタビュー内容を聞きながらその場で記事の構成を組み立てていきます。一通りインタビューが終わったら、作成した記事の構成をその場で執筆者の方に見ていただきます。すると、ほとんどの人に「思ったより簡単書けるかも!」と言っていただけます。
2022年のテックブログを開設した当時は、この取り組みを執筆者全員に行っていました。
(今考えたら力技すぎる...!ですが全員とコミュニケーションを取るこの力技こそが、私たちKINTOテクノロジーズの技術広報の強みであると考えています。よくこの話を他社の技術広報の方に共有すると「素晴らしい取り組み」と評価をいただけることが多いです。)
全員に行っていた理由はいくつかあります。
主な理由は、
- テックブログの必要性をみんなに理解してもらいたい
- テックブログを書くことのハードルを下げたい
- 誰が何の業務を担当しているのか知りたい
- 気軽になんでも相談してもらえる関係を築く
などです。
しかし、最も大事だと考えているのが、みなさんの業務に価値があると再認識してもらうことです。
実際に当時みなさんと対面でミーティングをした時に「書いてもいいけど、自分の業務は普通のことだからブログにするほどじゃないよ」と言う人が多くいました。
いやいや普通でいいんです!
絶対に同じように悩んでいる人が世界に1人か2人いて、その人に届けばいいんです。
誰か1人に届けば、誰か1人が面白いと思えば、十分にあなたの業務をテックブログ発信する価値があります。
だから一緒に執筆してみましょう!!
というのを執筆者1人1人に伝え続けました。
この考えは現在でも技術広報チームが大事にしており、先日リリースされたブログでもご紹介しています👇
このように記事の構成を一緒に考えるだけでなく、執筆者がこれから書こうとしている記事の内容に自信を持ってもらうことが重要であると考えています。
2023年 アドベントカレンダーの工夫
テックブログの開設初期は、1人1人と会話することで「まずはテックブログを書いてもらう」ための工夫を中心に取り組んできました。
次に2023年はいかにテックブログを継続して書いてもらうかに着目し、さらに執筆者を増やすための取り組みを実践しています。
インプットを支援する
2023年まず技術広報のメンバーで実施したことは、Udemy Businessの導入支援です。
なぜ導入を支援したかというと、そもそもテックブログへのアウトプットは知識やスキルのインプットがなければできないと考えているためです。したがって、Udemyのアカウント登録条件を「テックブログを書くこと」にしています。
実際にUdemyを受講して記事を書いているメンバーがいます👇
またその後2024年にUdemyの導入支援以外に技術広報で知識のインプットからアウトプットまで包括的にサポートできるように「学びの道の駅」というチームが発足しています。
学びの道の駅チーム発足の経緯はこちら👇
入社エントリを書いてもらう
そして2023年10月から入社エントリを開始しました。
- これから入社する人に会社の雰囲気をわかってもらえたら嬉しい
- テックブログへのアウトプットへの抵抗がなくなってほしい
- 入社同期の横の繋がりを作れたら嬉しい
という思いから、入社エントリの記入をお願いしています。
入社時に誰もがテックブログを書くことで、テックブログの書き方や書くこと自体のハードルを下げること、そしてテックブログを書くことが当たり前になることを願っています。
また、この入社エントリは入社メンバー1人1人に執筆してもらうとして技術広報メンバーで企画を進めていたのですが、10月入社のRyommさんが「共同執筆したい!」と提案してくれたのをきっかけに1記事を共同で執筆する流れができました。
入社エントリの例のように技術広報グループのメンバーだけで企画を決めて進行するだけでなく、社員全員でアウトプットするカルチャーを創りあげています。
チーム単位で執筆を依頼する
次に、アドベントカレンダーをプロジェクト・部署単位のチームで執筆してもらう企画を実践しました。
5グループ・5名ずつ、計25日分執筆しています。
- 新車サブスクサイトのリニューアル
- アジャイル開発
- KINTO FACTORY
- QA
- Diversity & Inclusion
テックブログを日頃業務をともにしているチームのメンバーみんなで書くことによって、執筆者がテックブログのレビュー依頼や執筆の相談がチーム内でよりやりやすくだろうと考えたためです。
そしてチームのメンバーと一緒に、また共通のトピックで記事を執筆したことは、テックブログは読み手である社内のメンバーにとっては身近なコンテンツになるため、テックブログを読むきっかけになったり、SNSでブログを共有するきっかけになると考えました。
実際の企画はこちらのブログで紹介しています👇
2024年 アドベントカレンダーの工夫
最後に今年実践した工夫を紹介します。2024年はさらなるテックブログの拡張と品質向上をテーマに取り組んできました。
テックブログの勉強会を開催する
2024年8月に技術広報のメンバーであるp2skさんによる社内向けのテックブログの勉強会を実施しました。
「テックブログの振り返りと発信力向上のためのベストプラクティス」というテーマで、KINTOテクノロジーズのテックブログ全記事を読んだ上で、Goodポイントや記事をよりよくするためのアイディアを共有しています。
社内の勉強会参加者からは「モチベーションが上がった!」「記事が書いてみたくなった」「アドベントカレンダー頑張ろう!」などの声があがり大変好評でした。
勉強会の内容は、非常に濃く本記事では割愛します。
企画運営を公募する
例年は技術広報のメンバーでアドベントカレンダーを企画・リードしていたのですが、今年は有志のメンバーを募集しました。狙いは、技術広報グループ以外の新しいメンバーに運営に入ってもらうことで、技術広報が今までアプローチできていなかったメンバーにリーチすることです。
最大5名ほど集まったら嬉しいなと思っていたのですが、手を挙げてくれたのは1名でした。
その手を挙げてくれた1名がnaka_shimaさんです。
naka_shimaさんが挙手してくれたことがきっかけで後述の部署単位でのシリーズの追加に繋がったと思います👏
部署単位でシリーズを埋める
2024年はグループ(部署)単位でシリーズを埋めました。
シリーズというのは、1~25日のアドベントカレンダー全日程 計25記事投稿することを指しています。
対象となったグループは、運営として挙手してくれたnaka_shimaさんが所属するモバイルグループと技術広報グループです。
- モバイルグループ
- 技術広報グループ
まずモバイルグループが選出された理由は、今年最も積極的に情報発信を行なっていたグループだからです。iOSDC2024やDroid Kaigiなどのスポンサーイベントの企画運営はもちろん、日頃のテックブログの発信も自発的に行なっていたのが特に目立っていたグループです。そこで「もしかしたら、1~25日全部モバイルグループで埋められるんじゃない・・・?」という無茶振りのもと実現したのが、モバイルグループで1シリーズです🎉
次に技術広報グループで1シリーズ実施することになった理由は、情報発信をリードするチーム自身が積極的にテックブログでのアウトプットを行う姿を見せることが重要だと考えたからです。
こうして
- ランダムテーマ(有志のメンバーが自由に執筆できる)
- モバイルグループ
- 技術広報グループ
- 翻訳(ローカライゼーションチームによる英日翻訳記事)
の計100本をリリースすることができたのです。
今後の展望
テックブログを開設した2022年から2024年現在に至るまでの3年間の工夫をアドベントカレンダーを通してご紹介しました。みなさんのご協力とこれまでの工夫が2024年のアドベントカレンダー100本リリースに繋がっていると思います!
2025年は
- 執筆のしやすさ
- 執筆のモチベーション維持
を中心に工夫に取り組んでいきたいと思います。
2024年もありがとうございました☺️
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