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AI
Claudeで始める動画制作~音声付き解説動画をAIで作る
この記事でわかること
- AivisSpeech(無料のローカル音声合成)+ HyperFrames + Claude Code の3つで、ナレーション・字幕・音声付きの解説動画が作れます。動画編集ソフトは使いません。
- 人間がやることは 「フォルダを1つ作る」「指示を2つ出す」「Claudeの質問に答える」 だけ。後は動画の完成まで待つだけで動画ができました。
- ただし前提として Node.js と FFmpeg が必要です。入っているかは Claude が最初に点検してくれるので、足りなければその場で追加して貰えます。
- 音声モデルには ACML(Aivis Common Model License) が適用されます。営利利用が禁止された
ACML-NC 1.0のモデルもあるので、使う前にどちらが適用されるかを条文で確認してください。
できたもの:3分26秒の解説動画
「生成AIの基礎」を、博士役と生徒役の会話で説明する動画です。中央のSVG図解が、そのとき話しているセリフに合わせて動きます。
中身の数字はこんな感じです。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 尺 | 3分26秒(7トピック) |
| 総フレーム数 | 5,400枚 |
| MP4書き出し時間 | 1分55秒 |
| 着手から完成まで | 約2時間 |
僕はイラストを描いていないし、音声も録っていないし、動画編集ソフトも開いていません。台本も書いていません。
役割分担:HyperFrames・AivisSpeech・Claude Code
登場人物が3つあるので、先に整理します。
| ツール | 役割 |
|---|---|
| AivisSpeech | 日本語の音声合成。テキストを渡すと喋ってくれる |
| HyperFrames | HTMLから動画(MP4)を書き出すフレームワーク。HeyGen製 |
| Claude Code | 上の2つを実際に組み立てる担当。台本もHTMLもコードも書く |
つまり「HyperFramesで動画を組む人」がClaude Code です。僕はClaudeに日本語で作りたい動画について指示して、Claudeからの質問に答えているだけです。
作業の全体像:7ステップ
細かい話の前に、全体の流れです。ここから先はこの順番で進みます。
| # | やること | どこで |
|---|---|---|
| 1 | AivisSpeech をダウンロードして起動する | アプリ |
| 2 | AivisHub から音声モデルを2つ以上追加する | アプリ |
| 3 | フォルダを1つ作って Claude Code で開く | ターミナル |
| 4 | 指示を2つ送る | Claude Code |
| 5 | Claude の質問に答える | Claude Code |
| 6 | プレビューで確認する | ブラウザ |
| 7 | MP4 に書き出す | Claude Code |
手を動かすのは1〜4までで、5から先はほとんど待っているだけです。
手順1:AivisSpeechをダウンロードして起動する
公式サイトからダウンロードしてインストールします。無料です。
起動するとこの画面になります。左に選択中の話者、右に話速や音高のスライダーがあります。

起動直後。この時点でテキストを打って再生ボタンを押せば、もう喋ってくれます
ここで一度、適当なテキストを入れて再生してみてください。声が出れば準備OKです。
手順2:AivisHubから音声モデルを追加する
デフォルトの声だけでもいいのですが、今回は「博士」と「生徒」の2人が会話するので、声が2つ以上必要です。声は AivisHub というサイトから追加します。
追加のしかたは2通りあります。アプリ内から探す方法と、ファイルをダウンロードして入れる方法です。メニューバーの「音声合成モデル」から両方に行けます。

「音声合成モデルのインストール・管理」と「AivisHubで音声合成モデルを探す」の2つが入口です
AivisHubで探して選ぶ
「AivisHubで音声合成モデルを探す」を選ぶと、モデル一覧が開きます。ダウンロード数順に並んでいて、キャラクターの絵と「若い女性の声」「中年男性の声」といったタグ、それにスタイル数が見えます。

ダウンロード数の多い順。「6スタイル」「7スタイル」という表記が、その声で使える喋り方の種類です
気になったモデルをクリックすると詳細ページに行きます。今回博士役に使った「阿井田 茂」はこんなページです。

ボイスサンプルが聴けます。右側の「詳細情報」にライセンスとファイルサイズ(251.14MB)が書かれています
ここで見るべきは3つです。
- スタイル …
ノーマル / Calm / Far / Heavy / Mid / Shout / Surpriseのように、同じ声で複数の喋り方が使えます。今回は落ち着いて断定してほしかったのでCalmを選びました。 - ボイスサンプル … 実際の声を聴けます。声の印象は説明文だけではわからないので、聴いて頂くと、どれを使うかのイメージが湧きます。
- ライセンス …
ACML 1.0と書かれています。ここは飛ばさないでください。ACML-NC 1.0のモデルは営利目的の利用が禁止されているので、業務で使うなら必ず見る必要があります(詳しくは後述)。
AIVMXファイルをダウンロードして入れる
詳細ページの「AIVMX をダウンロード」を押すと .aivmx というファイルが落ちてきます。これを AivisSpeech に読み込ませる方法です。
Aivis Speechを開き、「音声合成モデル」→「音声合成モデルのインストール・管理」→ 右上の「インストール / 更新」を開きます。

「ファイルからインストール」でダウンロードした.aivmxを選ぶだけ。URL直指定もできます
入れ終わったら、管理画面で確認します。

5モデル入った状態。「まお」は6スタイルで、クレジット表記の指定まで書かれています
2つ以上入っていれば会話形式の動画が作れます。
手順3:フォルダを1つ作ってClaude Codeで開く
ここからターミナルです。1行だけです。
mkdir hyperframes
動画制作用のフォルダを用意します。フォルダ名は何でもいいです。
空のフォルダで始めて、後はClaudeがこの中に必要なファイルを全部作ってくれます。
後は作ったフォルダをClaudeのアプリのClaude Codeで開くだけ。
手順4:指示は2つだけ
実際に打った文章をそのまま載せます。コピペして使えます。
Hyperframesで動画を作る為のプロジェクトのセットアップを行なって。公式のスキルもあるからそれもセットアップを行なって

これを送るだけ。「公式のスキルも」と付けるのがポイントです
HyperFramesには公式のスキル(Claudeへの取扱説明書のようなもの)が用意されていて、これを入れておくとClaudeがHyperFrames特有のルールを踏み外さなくなります。逆に、これがないとClaudeは手探りになります。
Aivis Speechを使って生徒役と博士役で会話しながら生成AIの基礎知識の説明動画を作成して。その際にSVGのアニメーションを最大限使って視覚的にもわかりやすい工夫もして。
この一文に入れた指定は4つだけです。
| 指定 | 書いた言葉 |
|---|---|
| 声をどうするか | 「Aivis Speechを使って」 |
| 誰が喋るか | 「生徒役と博士役で会話しながら」 |
| 何の動画か | 「生成AIの基礎知識の説明動画」 |
| 見せ方 | 「SVGのアニメーションを最大限使って」 |
尺も、シーン数も、どの声を使うかも指定していません。それはこの後Claudeが聞いてきます。
手順5:Claudeの3つの質問に答える
2つ目の指示を送ると、Claudeはいきなり作り始めません。まず環境を調べて、使える声を一覧にして、それから質問してきました。
質問1:尺とカバー範囲
動画の尺とカバーする範囲はどれくらいにしますか?(ここで台本量・シーン数・SVG図解の点数が全部決まります)
選択肢は「約90秒 / 3トピック」「約2分 / 4トピック」「約3分 / 6トピック(推奨)」「約5分 / 9トピック」。推奨の3分を選びました。
質問2:声の配役
声の配役はどの組み合わせにしますか?(上のサンプルMP3を聴いてから選んでください)
ここが良かったところで、Claudeが先にサンプル音声を作って聴かせてくれました。 各モデルの説明文はAPIから取れなかったそうで、代わりに「各音声が自分の名前を名乗ってから博士/生徒のセリフを読む」音声を実際に合成してくれたんです。
聴いた上で「博士=阿井田 茂 Calm / 生徒=まお ふつー」を選びました。
質問3:画面の見せ方
画面の見せ方(SVGの使いどころ)はどれにしますか?
「左右にSVGキャラ常駐+中央に図解」「キャラなし・全画面図解+話者バッジ」「キャラは小さくコーナー+図解を大きく」「全身SVGキャラ+ホワイトボード演出」の4択。選択肢にアスキーアートのレイアウト案が付いていたので、イメージしやすかったです。「左右にキャラ+中央に図解」を選びました。
台本のレビューは飛ばしてOK
この後Claudeは台本(SCRIPT.md)を書いて、「ここで一度レビューを挟みます」と言ってきます。
手順6:プレビューで確認する
台本ができて、音声が合成されて、HTMLが組み上がると、ブラウザで確認できます。ブラウザが立ち上がらなかったらClaudeにブラウザの立ち上げてプレビューしたい旨使えればOKです!
HyperFramesの編集画面(Studio)が開きます。

左が各シーンのファイル、中央がプレビュー、下がタイムライン。00:00 / 03:25 と尺が出ています
この画面で見るところは3つです。
- 中央のプレビュー … 再生ボタンで実際に動きます。音も出ます。
- 下のタイムライン …
Topic 1〜Topic 7が時間順に並んでいます。どのシーンが何秒から何秒までかがひと目でわかります。 - 左の一覧 … 各シーンが
compositions/topic-1.htmlのような別ファイルになっています。1つのシーンだけ直しても他に影響しません。
直したいところがあれば、Claudeに日本語で言えば直してくれます。「シーン3の図解が速すぎる」でも通じます。
手順7:MP4に書き出す
プレビューでOKなら書き出します。動画を書き出してと伝えるだけでOKです!
3分26秒の動画で 1分55秒 で終わりました。5,400フレームを1枚ずつ描いて繋げているので、尺が伸びるとその分時間がかかります。
これで out/seisei-ai-no-kiso.mp4 ができあがり。
完成度を上げるなら:台本チェックとキャラクターの用意
1本目は「作れるかどうか」の検証なので、流れに乗るだけでいいと思います。そのうえで、ちゃんとしたものを作るなら追加でやることが2つあります。
1. 台本(SCRIPT.md)をレビューする
SCRIPT.md がこの動画の肝です。セリフはもちろん、尺・字幕・口パク・図解のタイミングまで、全部ここから逆算されて動画が出来上がります。
内容の正しさは人間しか判断できないので、社外に出す動画なら必ずここを読んでください
2. キャラクターを自分で用意する
今回のキャラクターは Claudeが描いたSVG です。動くし表情も変わりますが、見た目は簡素です。図解の方は十分見られるものになったので、伸びしろがあるのはキャラの絵の方でした。
作り込むなら、PSDなどで パーツごとにレイヤーを分けて 描くのがいいと思います。
ここのキャラクターの作り方はまた別の機会で試せたら紹介しますね!
- 顔・体・目(開閉)・口(あ / い / う / え / お / 閉じ)を別レイヤーにする
- パーツごとに PNG か SVG で書き出す
- 書き出したファイルを1つのフォルダでまとめてClaudeに「このキャラに差し替えて」と伝える
口の形は「あいうえお+閉じ」の6種類あれば足ります。AivisSpeechは音声を作るときに「どの母音を、いつ、どれだけの長さ発音するか」というデータを返してくれるので、そこから口の形が自動で切り替わります。だからパクパク動いているだけの口ではなく、実際の発音に合った口になります。
留意事項:社内ルールとライセンスの確認
ここは飛ばさずに読んでください。
各ツールの利用は所属会社のルールに沿って
この記事で使ったツールはどれも外部サービスです。業務で使う場合は、必ず所属する会社のルールや利用可否の基準に沿って利用してください。 何を入力していいのか、成果物をどこまで公開していいのかは会社ごとに違います。
AivisSpeechの音声モデルはライセンスを確認する
音声モデルには ACML(Aivis Common Model License) が適用されます。条文はGitHubで全文公開されているので、使う前に必ずここを読んでください。
一番大事なのは、ACMLには2種類あるということです。
| ライセンス | 営利利用 |
|---|---|
| ACML 1.0 | 個人・法人・非営利・営利すべて可。商用利用OK |
| ACML-NC 1.0 | 営利目的の利用は禁止。 個人の私的な創作活動や、教育機関での教育・研究といった非営利利用のみ |
同じAivisHubに並んでいても、どちらが適用されるかはモデルごとに違います。 会社のブログやサービスで使うなら営利利用に当たる可能性があるので、-NC が付いていないかを最初に確認してください。
ライセンス名は AivisHubの詳細ページの「詳細情報」欄 と、AivisSpeechの管理画面 の両方に書かれています。今回博士役に使った「阿井田 茂」は ACML 1.0 でした。
禁止事項は両ライセンス共通で、次の7項目です。
- 話者や他者の本人・原作者・公式関係者であると誤解させる利用
- 話者のイメージ・尊厳・品位・社会的評価を傷つける利用
- 実在の人物・団体・商品などを批判・攻撃・嫌がらせ・誹謗中傷・差別する活動
- 虚偽の情報やコンテンツを流布する活動
- 虚偽・誇大表現によるマーケティング、倫理的に問題のあるビジネス
- 特定の政治的立場・宗教・陰謀論への賛同や反対を呼びかける活動
- 反社会的・犯罪目的での利用
クレジット表記は、ACML 1.0 と ACML-NC 1.0 のどちらでも「任意」 と明記されています。ただしモデル側から表記のしかたの希望が書かれている場合があるので都度確認をお願いします。
まとめ
やったことを並べ直すと、こうなります。
- AivisSpeechを入れて起動する
- AivisHubから声を2つ以上追加する
- フォルダを1つ作って、Claude Codeで開く
- 指示を2つ送る
- Claudeの質問に答える
- プレビューで見る
- 動画を書き出す
動画編集ソフトを開いていません。イラストも描いていません。台本も書いていません。 それでも音声・字幕・図解が揃った3分26秒の動画が出てきました。
一番の発見は、「動画を作る」が日本語で発注できる作業になっていた ことでした。「生徒役と博士役で会話しながら」「SVGアニメーションを最大限使って」——このくらいの粒度で伝わります。細かいことは向こうが聞いてきます。
作りたい動画のイメージが頭にあるなら、フォルダを1つ作るところから試してみてください。1本目は台本レビューも飛ばして、まず出てくるかどうかを見るのがおすすめです。
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