コーポレートサイトリニューアル制作ストーリー「デザインの現場から」

久しぶりのブログにどきどき。KINTOテクノロジーズ(以下KTC略)・クリエイティブ室の杉本です。
弊社は会社設立から3年目にあたる2024年、コーポレートサイトをリニューアルしました。設立から3年、今後もいっしょに働く仲間を増やすため、採用活動にフォーカスしたコーポレートサイトにしたいと人事部からリクエストがあり、プロジェクトがはじまりました。
採用にフォーカスしたコーポレートサイトということで、人事部はもちろんですが、会社の進むべき方向性を経営者から、現場の声を拾い上げるために、エンジニアでつくられた技術広報部のメンバーへヒアリングを行いました。
「会社が欲しい人材は、そもそもどんな人だ?」、「我々はどんな仲間といっしょに働きたいのか」など、それぞれの視点から、課題感や希望をヒアリングすると、コーポレートサイトが果たす役割が明確になっていきました。
「常にテクノロジーへの興味を持ち、最新の技術への感度が高く、
自発的に動くエンジニア&クリエイターへ、KTCらしさを伝えるサイトにしていこう」。この目的をもとに、コンセプトを打ち出しました。
コンセプトは「The Power of Technology & Creativity」。トヨタのモビリティサービスをテクノロジーとクリエイティビティでリードしていこうという気持ちを込めたワードにしました。
コンセプトを立てておくのは、ひと手間なのかもしれませんが、制作過程で迷うときに、立ち戻る場所として、様々な職種の人が関わる案件ではとくに重要です。
「そんな機能はいるのだろうか?」「もっと、おもしろく魅せることはできないか?」視点の違う問いにも、このコンセプトがあれば、「だから、やる」「だから、やらない」の判断がしやすくなるからです。
パーソナリティの設定
次にクリエイティブ室として手がけたのは、会社を人として例えたら、どんな人で、どんなふるまいをするのかを明確にする「ブランドパーソナリティ」を設定。(※ブランドパーソナリティについては後述)
「ブランドパーソナリティ」は、何もないところからはじめると、全社を巻き込むレベルの開発になるので時間とカロリーを使うのですが、コーポレートサイトのローンチは、採用が目的なだけにスピードが重要。そこで、弊社ですでに明文化していた「ビジョン」、「バリュー」、「カルチャー」、「働く姿勢」をもとに進めました。
導き出したKTCのパーソナリティは、ずばり「クリエイター」。創造者という役割で、私たちは「テクノロジーやクリエイティブの力でお客様にとって、最高の(使いやすく、分かりやすく、人に寄り添って、便利な)プロダクトを作る存在である」と、定義しました。
盛り上がるムードボードづくり
ブランドパーソナリティが決まったので、次は具体的にコーポレートサイトの表現デザインをどう落としていくかになります。そこで、もうひと手間!担当デザイナーが手を動かす前に、クリエイティブ室全員で、ムードボードをつくりました。
この作業をすることで、コンセプト同様、ビジュアル面でも立ち戻る場があるので、迷走することがなくなるので、アウトプットまでがスムーズになります。
自分たちが思うKTCらしいビジュアルなどを持ち寄り、デザイナーどうし、ムードボードづくりはとても盛り上がりました。
ムードボードをつくることで、新たな発見もありました。それまでは、いわゆるカリフォルニアのキラキラしたテックカンパニーの勢いで制作したアウトプットになるかなと想定していたのですが、会社の存在を「我々は〜である」という視点で取り組むと、トヨタグループの現場主義を根底に据えた、日本のモノづくりのスピリットを尊重したプロフェッショナルエンジニアリング集団である(ありたい)という点が見えてきました。
ムードボードは、世界基準のモダンなシステムと、ブランドパーソナリティをベースとし、使いやすさと企業ブランドのうえに、表現を載せたアウトプットを目指しました。
クリエイティブのジャンプアップと効率化が実現
「パーソナリティ」「ムード」「サイトの目的」をクリアにしたことで、撮影のトーン、インタビュー内容、コピー、実装、すべてが一貫したつながりでつくれたので、結果的にクリエイティブのジャンプアップと効率化が叶うなと改めて思いました。デザイナー以外の関係者と話すときも、ロジカルに説明ができ、デザインの言語化までが叶いました。
おかげさまで海外アワードを受賞
こうして、リニューアルができたコーポレートサイトですが、おかげさまで国際的なWebデザインアワードである「CSS Design Awards」をはじめとする、複数の海外Webデザインアワードを受賞することができました。
みなさんもご覧になって、もしよければ、私たちに興味をもっていただければと思います!
コーポレートサイトはこちら!
※ブランドパーソナリティとは
ブランド=企業を人間に例えるとどんな要素、性格で構成されているかを示したものです(アーキタイプ)。一般的に「人柄」を12の属性に分けたフレームワークを活用し、企業の性格、思考、行動、振る舞い、持ち味などを探求していきます。これを持っていると、統一されたブランドイメージを常に発信することができるので、to Cでなくても、今回のようなコーポレートサイト制作やイベントで配るグッズまで、ターゲットとなる人に同じ印象でアピールすることができます。
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クリエイティブ室についてKINTOやトヨタが抱えている課題やサービスの状況に応じて、色々なプロジェクトが発生しそれにクリエイティブ力で応えるグループです。所属しているメンバーはそれぞれ異なる技術や経験を持っているので、クリエイティブの側面からサービスの改善案を出し、周りを巻き込みながらプロジェクトを進めています。
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